「健やか鍼」の臨床報告
症例 A・Kさん 29歳 女性
ストレス性疾患(吐き気、胃痛、食欲不振、下痢など)、生理不順
職場環境の変化が原因だと思いますが、2~3ヶ月置きにしか生理が来なくなってしまい、生理痛も激しくなってしまいました。そこで、婦人科で処方された女性ホルモン剤を飲んだところ、激しい動悸と吐き気を感じるようになってしまい、恐ろしくなって職場の嘱託医に相談すると、「現状を婦人科医に話し、他の治療に変えてもらうようにお願いしたらどうか」と言われました。ところが、婦人科医からは、「将来妊娠しにくくなると困るので、飲む量を減らして引き続きホルモン充填療法を行おう」と言われました。この病院では、自分に合った治療法を見つけることができないと感じ、某大学病院の漢方外来で診てもらうとともに、職場の嘱託医の紹介で、りゅうえい治療院の鍼灸治療も受けることになりました。
担当者より | 当初、食欲もなく、食べると胃が痛みムカムカするので、通常の食事が摂れなくなり、3kgも体重が減ってしまったと嘆いていた。確かに栄養不足が肌にあらわれている。乾燥して光沢もなく、やつれた顔をしていた。脈は弦で浮数、へその脇に強い腹大動脈の拍動を感じる。九分九厘ストレスによる身体表現性障害である。時間が掛かることもあるが、回復するでしょうと告げ、週に1度の鍼灸治療を行うことになった。活脳鍼をはじめ、鎮静ツボ、卵巣や子宮の反射ツボなどに温和な刺激を与え続けたところ、約2ヶ月後から毎月生理が来るようになり、疲労感や吐き気、胃痛、食欲不振、めまいも軽快した。残すは持病の手足の冷えと下痢しやすいといった症状だけになった。 |