更年期障害とは? ストレス障害とは?

更年期障害ストレス障害も自律神経系やホルモン系のバランスが崩れ、不快な症状をあらわします。

更年期障害は加齢に伴うホルモンの分泌減少からはじまります。

女性の場合はエストロゲンという女性ホルモンです。

ストレス障害は精神的なダメージが自律神経失調を招き、それが女性ホルモンの過不足を至ると、生理不順や大人のニキビなどの症状をあらわします。

更年期障害もストレス障害も進行すると、うつや不安などの精神神経症状に悩むようになります。

りゅうえい先生

当然、不眠も伴います。

古くから知られているストレス障害や更年期障害

古くから自律神経系やホルモン系のバランスが崩れ、様々な症状を訴える方がいました。

東洋医学の古い教典である素問霊枢には、

「喜べば心を傷り、怒れば肝を傷り、憂ふれば肺を傷り、思えば脾を傷り、悲しめば心包絡を傷り、驚けば胆を傷り、恐れれば腎を傷る。是は皆内より出でる病なり。」

との記述があります。

ストレスによる感情の高ぶりが身体全体の機能を失調させると解釈できます。

また、「肝は血を蔵し疏泄(そせつ)を主る」とあります。

疏泄とは肉体や精神の機能の円滑化を意味します。これは、肝の疏泄作用を低下させると、イライラや精神不安、抑うつなどを起こさせるということでもあります。

更年期でも肝の疏泄作用に狂いが生じ、同じような症状があらわれます。

東洋医学でいうところの臓腑は、西洋医学的に理解しようとすると矛盾が生じます。

上記の通り、精神機能も有しているからです。

但し、そのような解釈のもとに確立してしまった医学なので、素直に従った方が臨床面においては良い結果が得られるのです。

このように更年期障害自律神経失調症抑うつ症は古くから知られている疾患ですが、近年社会環境の複雑化から患者さんの数が急増しています。

主たる症状は自律神経系やホルモン系の失調

多くの人は大なり小なりストレスを感じています。大半の方は上手く消化したり、回避したりと、大事にならないように調整しています。

ところが、ストレッサーが強かったり、速やかにこなせなかったりすると、自律神経ややホルモン系に変調を来してしまいます。

更年期障害も加齢によるホルモン失調が自律神経障害を生んでしまうので、症状的には同じようです。

例えば、下記の様な精神的な症状肉体的な不調が現れてきます。

精神的な症状

  • イライラ
  • 不安
  • 恐怖
  • 焦り など

肉体的な不調

  • 疲労感
  • 胃部膨満感
  • 下痢
  • 便秘
  • 頭痛
  • めまい
  • 耳鳴り
  • 肩こり
  • 手足の冷え
  • 動悸
  • 息切れ
  • 不眠傾向
  • のぼせ
  • 発汗
  • 生理不順
  • 性欲減退 など

場合によっては強烈な不安感のもとに心臓がパクパクするなどのパニック障害に悩まされることもあります。

更に悪化すると、何をしても喜べない、何もする気が起こらない、笑顔を忘れる、家事や仕事ができない、物忘れが多くなる、人と会うのが億劫、なかなか寝付けず寝入っても何度も目覚めてしまう、怖い夢を度々みるなどなどの症状があらわれてきたら、うつ病のなりかけかもしれません。

自律神経失調症とは?

自律神経失調症は、

  • 精神的なストレス
  • 過労
  • 過度なダイエット
  • 季節変動 など

で発症します。

また、のぼせ異常発汗肩こり頭痛めまい動悸不眠手足の冷えしびれ疲労感寝起きが悪いといった不快な症状をあらわします。

ところが、病院の検査では異常なしと診断されるケースが多いのです。

こうなると、医師の診断が信じられなくなって、何かの病気が芽生えているのではないか、もしかしたら命取りになる病気が潜んでいるのではないかと不安にかられてしまいます。

りゅうえい先生

生活をしていく上で健康が最も重要な条件になりますから、当然の成り行きと言えるでしょう。

更年期はエストロゲン分泌低下からの自律神経失調

自律神経の乱れは閉経期の更年期障害でもあらわれます。

女性ホルモンには女性らしさや妊娠させるために必要な卵子を成長させたり放出させたりする役目を担う卵胞ホルモンと、妊娠を継続させる黄体ホルモンの2つがあります。

これらの女性ホルモンは脳の視床下部から分泌される刺激ホルモンに支配されています。視床下部から女性ホルモンの分泌を促す刺激ホルモンが分泌され、それを受けた卵巣が卵胞ホルモンや黄体ホルモンを分泌するようになります。

ところが、閉経期前後になると卵巣が萎縮し、卵胞ホルモンや黄体ホルモンを分泌させる機能が低下します。

りゅうえい先生

特にエストロゲンの分泌低下は顕著です。

その状態を察知した視床下部は、女性ホルモンの血中濃度を上げるために刺激ホルモンを過剰に放出させます。

ところが、この反応は自律神経系の異常ももたらしてしまいます。

実は、視床下部には自律神経系の中枢もあるので、過剰な刺激は自律神経系の異常な機能亢進状態を招いてしまいます。

この結果、自律神経失調症の症状があらわれるのです。

※本ホームページは医師の意見を参考にして制作されました。