うつは心の風邪と言われるぐらい、誰でも生涯に一度は罹る可能性が高いものです。
確かに私も一時期思い悩むことがありました。睡眠が浅くなったことも記憶しています。
心の病はどれほど辛くても傷口が見えるわけではありませんので、周りの人にはなかなか理解してもらえません。
これが病状を悪化させる要因のひとつにもなっています。
出口が見つけられず、ひとり悶々と悩むことになってしまいます。
不眠症を伴ううつ病は本当に厄介
うつ病が厄介なのは、途中覚醒を伴う頑固な不眠症を併発することにもあります。
こうなると、薬剤を使用してもなかなか改善しません。
回復には充実した睡眠が必要だからです。
また、薬剤は必要なときもありますが、長く服用していると副作用の心配があります。
将来的に認知症を危惧する専門家もいます。できれば、薬ばかりに頼らない生活が求められます。
そのため、昨今磁気刺激を左前頭葉のDLPFC(背外側前頭前野)に与え、血流を改善することで回復を期すというTMS療法が脚光をあびるようになりました。
日本でもうつ病治療に鍼灸を
欧州では鍼灸をファーストチョイスするうつ病患者さんも多いとのことです。
先般イギリスでは70%に及ぶうつ患者さんが鍼灸施術を受けていると、NHKのドキュメント番組が報道していました。
鍼灸のうつ病や不眠症に対する作用は完全に解明できてはいませんが、恐らく実際改善する患者さんが多いことからイギリス国民の間に広まったのでしょう。
ところが、日本では鍼灸でうつ病から回復しよとする患者さんはごく稀です。
鍼灸は中国で生まれ、日本で発展した古くて新しい医学です。
本来ならば本家の日本でも多くの患者さんが利用しても不思議ではありません。
うつ病は気持ちを強く持てば治る病ではありません。
うつ病は本人が辛いばかりか、ご家族やご友人も暗い気持ちにさせてしまいます。
家に閉じこもっている時間が長くなると、ややもすれば激しい言葉で叱咤激励してしまうこともあります。これは逆効果になることがあり、そうなれば益々ひとり苦しむことになってしまうでしょう。
うつ病は気持ちを強く持てば治る病ではありません。
脳の機能低下だから、病気なのです。
適切な治療が必要なのは言うまでもありません。
私の知る限り、うつ病になる方の多くは真面目で優しい方です。
だからこそ、救いの手を差し伸べなければなりません。
安全なうつ病対策として安鍼をお勧めします。
当院は鍼灸による伝統的なうつ病施術を元に、独自に開発した安鍼を併用してうつ病の改善をみています。
安鍼は光トポグラフィーでTMS療法と同じようにDLPFCの血流増加が示唆されていますし、脳波ではβ波の出現を確認しています。
TMS療法がうつ病に効果があるとすれば、安鍼もうつ病対策になるはずです。
但し、睡眠障害が顕著な場合は、心療内科の治療も受けるようにしてください。
今までの経験で併用することにより早期の回復をみています。
人は何か使命を持ってこの世に生まれてきました。その使命を果たせないことは実に悲しいことです。
多くのうつ病や不眠症、更年期障害で悩む方が心の健康を取り戻し、明るく活動的な毎日を送れるように願っています。
安鍼が回復への道案内になれば、この上ない幸せです。
りゅうえい治療院 院長
高橋龍榮